FXに関連する用語に「ロンドンフィックス」があります。
ロンドンフィックスは東京時間の仲値のようなもので、実需と関連し為替レートに影響を与えるものです。
ロンドンフィックスを知らずにFXに参加していると思わぬ痛手を追うこともあるので、ロンドンフィックスの意味や時間、為替への影響からトレードへの活かし方までをまとめましたので参考にしていただければと思います。
ロンドンフィックスとは
ロンドンフィックスは東京時間の仲値と同じで、当日の為替の基準レートを決める時間です。
日本の企業は東京時間で決まった仲値を基準に顧客向けのレートを決めたりしますが、イギリスやドイツ、フランスなどヨーロッパの企業はロンドンフィックスで決まったレートをもとに顧客レートを決めていきます。
またドルベースの金価格もロンドンフィックスの時間に決まるため、為替レートに大きな影響を与えます。
実需の両替や企業の取引レートとしても使われるため、単純にロンドンフィックスのタイミングで取引が増えますが、その他に多くの思惑も重なり為替レートは乱高下することも珍しくありません。
相場がよく動くロンドン時間のピークタイムと言ってよいでしょう。
ロンドンフィックスは何時?
東京時間の仲値は日本時間の9時55分に決まりますが、ロンドンフィックスは冬時間だと午前1時(25時)、夏時間だと24時となります。
- 冬時間:日本時間25時
- 夏時間:日本時間24時
ロンドンフィックスの為替への影響
- ロンドンフィックス前後は為替が大きく動きやすい
- どちらの方向に動くかはわからない
- トレンドを無視して動くこともある
- 月末、期末は特殊な動きとなる
ロンドンフィックスはドルベースの金価格を決定し、またその日の基準レートとなるため前後に実需勢の大きな動きがあり、そこを狙って投機筋も動くことになるため為替レートは大きく動きます。
ドル建ての金価格が決まるため、ドルを通じて為替市場全体に影響を与えることになり、そこに投機筋も重なって大きな値動きとなることが多いです。
ただし値動きの方向性はまちまちで、そこまでできていたトレンドを打ち消したり、トレンドを加速させることもあるなど方向性はどちらに動くかはわかりません。
どちらに動くかわからないけど大きく動き、前後のトレンドにも左右されないとなると、不確実性が高くトレードするのが難しい相場となります。
月末や期末のロンドンフィックスのフロー
- 月末、期末は自国通貨の買い戻しが起きやすい
- アノマリー通りに動かないこともある
ロンドンフィックスは毎日あり相場に影響を与えますが、月末や期末はさらに特殊な相場となります。
月末や期末には、実需企業の決算等のため、自国通貨への買い戻しがあり、具体的にはユーロ買い、ポンド売り、ドル売りの流れとなります。
ただ、そのようなアノマリーを狙った投機筋の動きも活発になるため、アノマリー通りにならないケースもあります。
難しい相場となる点は日々のロンドンフィックスと変わりありません。
ロンドンフィックスのトレードへの活用方法
ロンドンフィックスをトレードに活かすには、月末フローを考慮したトレードが効果的と言われています。
具体的には月末最終営業日のロンドンフィックスの1時間ほど前からユーロ買い、ドル売りのポジションを持つことです。
(ポンドは通貨ペアによってロングとショートを使い分け)
- 冬時間:日本時間24時にエントリー、25時直前に決済
- 夏時間:日本時間23時にエントリー、24時直前に決済
- ポンドドルのロング
- ユーロドルのロング
- ユーロポンドのロング
多くの方が検証してくれていますが、月末のロンドンフィックス狙いのトレードをしていけば負ける時もありつつも半年、1年レベルではプラスとなることが多いようです。
私自身も月末のロンドンフィックスの流れに乗って、ユーロドルのロングで80pipsほど利益を得たこともあります。
ただし、当然100%ではありませんので、確率の高いアノマリーと考えて小ロットでトレードしたり、取引根拠の一つとして考えて他の取引根拠と重なった時にエントリーするなどすると効果的です。
トレードを見送る判断もあり
また、月末はロンドンフィックスの影響で為替が大きく動き、これまでのトレンドを無視した動きになることもありますので、ロンドンフィックス前に決済をしたり、月末のトレードは見合わせる判断をすることも時には必要となります。
ロンドンフィックスのトレードへの活用方法は人それぞれですので、うまく利用して大きな利益を狙うか、うまく避けることで不確実性を排除するなどして、トレード成績を向上させていきましょう。