アメリカの CPI が上振れをして、市場の6月利下げ期待は消え去り、ドル円は長く膠着状態だった152円を上抜け153円に到達しました。
これにより2022年以来の為替介入がいよいよ近づいてきたと意識されているわけですが、いつ為替介入が来ても良いよう、前回の為替介入時にどのような動きがあったかまとめておきたいと思います。
為替介入のタイミングや値幅、下落時間などから、実際為替介入があった時にどのように立ち回ればいいかを考えておきたいですね。
それでは見ていきましょう。
【1回目】9月22日の介入時の値動き
- 日銀会合後の17:02に介入実施
- 値幅は5.03円
- 下落時間は41分
最初の為替介入は9月22日に行われました。
この日は日銀政策決定会合の日で、金融政策の現状維持を決め、当時の黒田総裁は円安けん制姿勢を見せず、金利引き上げなどの政策修正の可能性を改めて強く否定。
かなりのハト派姿勢だったことから145円を上抜け146円付近まで上昇したところで、為替介入が行われました。
17時に介入が始まり、その後40分ぐらいかけて下落をしていきます。
介入開始時のレート145.80円から約5円下落した140.80のレベルで下げ止まり、その後上昇。
しかし、143円の頭を重く、その後はさらに下落するという流れになりました。
ただ141円割れの水準は固く、そこから反転して切り返していきます。
日足レベルで見るとここから反転して上昇しており、円安を長く止めることはできませんでした
【2回目】10月21日の介入時の値動き
- NY時間の23:33に介入実施
- 値幅は5.461円
- 下落時間は1時間29分
2回目の介入は10月21日。
節目の150円を上抜け、152円に迫ろうかというタイミングで介入が行われました。
介入が行われたのは23時30分頃とニューヨークタイムに入ってからだったので、個人的にかなり驚いたのを覚えています。
下落は1時間半ほど続き、介入開始前から5円40銭ほど下落してから上昇に転じます。
ただ、この際も148円は上値が重たくなり、その日は1円程度の反発で引けました
日足で見ると上下にひげをつけた陰線で引け、結果的にはここが当時の高値となりました。
【3回目】10月24日の介入時の値動き
- 週明け月曜日のオープン後の8:36に介入実施
- 値幅は4.09円
- 下落時間は8分
3回目の介入は10月24日月曜日の朝、東京時間に行われました。
週明け月曜日のオープン後もドル円は上昇していましたが、149.5円をつけたあたりで介入が行われ、薄い時間だったので一気に4円ほど下落しました。
ただその後はすぐに切り替えし、下落時間は8分ほどで終了。その後は149円付近まで戻しほぼ全戻しという形になりました
週明けの薄い時間だったので、値動きも大きく早い激しいものになりました。
日足で見るとこの日は上昇していますが、150円の上値が重くなっていき、米CPI鈍化でドル安となって大きく値を崩していきます。
まとめ
2022年為替介入時のドル円の値動きを見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 介入タイミングはバラバラ
- 下落幅は4-5円
- 下落時間は8分から90分とバラバラ
介入タイミングはロンドン時間・NY時間・東京時間とバラバラで、いつでもやってくるという感じです。
また、介入の値幅は4-5円程度でそこからは切り換えしてまたじわじわと上昇する流れになっています。
下落時間は1回目は40分、2回目は90分程度ですが、3回目の早朝に行われた介入では8分で戻す動きとなっていました。
タイミングや下落時間はまちまちですし、チャート形状も反転時はスパイクボトムのような形で後から見てもどこで入ればよいか正解を見つけるのは難しいです。
なので、ある程度値幅を見て入るのが良さそうで、4円くらい下がったところでロングを何回かに分けて入っていきたいと考えています。
介入時の下落の波に乗るなら、最初の5分足が確定してからでも間に合うので、介入っぽい値動きが出た時点で飛び乗らずに、情報収集してからショートしようかなと。
介入のタイミングは155円を超えたあたりな感じもしますが、ぼちぼちいつ来てもよいように心構えと準備だけはしておきたいですね。
それでは