FXをはじめて知った言葉の一つに「環境認識」があります。
トレーダーにとってはかなりメジャーな言葉、考え方だと思いますが、これまでは聞いたこともない言葉でした。
FXをする上では非常に重要な考え方で結果にも直結しますので、環境認識の方法とトレードへの活かし方をまとめておきたいと思います。
環境認識とは
- 今はトレンドなのかレンジなのかを把握する
- 上目線か下目線かを把握する
- トレンドの勢いを把握する
- 節目となる価格を把握する
環境認識は相場が今トレンドなのかレンジなのか、またトレンドの方向感や強さをきちんと認識することです。
環境認識というと難しく感じますが、要は「今はトレンドなのかレンジなのか」「上目線か下目線か」を理解するということですね。
後はトレンドの強さだったり、抵抗となりそうな節目の価格をきちんと把握しておくことも重要になります。
環境認識の重要性
環境認識をしておくことで、どちらにエントリーすれば利益が出る可能性が高いかを知ることができます。
当たり前ですが、上昇トレンドであれば価格は上がりやすく、下落トレンドは価格が下がりやすくなります。
一時的でもトレンドと逆方向のエントリーをすると、不利なエントリーになりますので、上と下どちらが有利かを知ることが環境認識の最も重要な役割といえます。
方向感だけでなくトレンドの強さがわかれば、よりエントリー判断を精度高く行うことができますし、節目の価格を把握することで決済目標を立てやすくなり有利なエントリーポイントの判断に利用することができます。
こんにちはハルです。 最近は短期目線のトレードが増えているわけですが、1トレードの利益が少なく悩んでいます。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://haru-fx.com/11-19-22l[…]
またトレンドは基本的に上位の時間軸が優先され、強くなっています。
そのため長期や中期、短期と環境認識をする中でもなるべく上位の時間軸のトレンドにあった方向にエントリーするのが基本になります。
各時間軸のトレンドを把握することで、より高い精度のエントリーをすることが可能になります。
具体的なトレンド把握方法
具体的なトレンド判断は、まずトレンド相場なのかレンジ相場なのかを判断します。
トレンド相場かレンジ相場かの判断はSMA(移動平均線)と一目均衡表、ダウ理論を使って判断します。
- SMAの傾き
- SMA同士の位置関係
- 価格と雲の位置
- ダウ理論のトレンド定義が継続しているか
SMA100の傾きでトレンド判断
最も簡単なのはSMAの傾きで、SMA100が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドになります。
上昇トレンドができる時、SMA20→50→100が順に上向きになっていきます。
SMA100が上向きになれば完全に上昇トレンドと判断しても良いと考えています。
SMAの位置関係でも判断する
次にSMAの位置関係で、上昇トレンドの場合は上からSMA20→50→100と並び、順番通りに並んでいる状態をPO(パーフェクトオーダー)といい、トレンドの信頼度が高くなります。
また、トレンドの勢いが強いほど各SMAの距離は離れていくため、SMA同士の距離でトレンドの勢いを判断することもできます。
SMA同士が絡み合って何度もクロスして距離も近い場合は、レンジ相場と判断することができます。
一目均衡表の雲でもトレンド判断
- 雲より価格が上にあれば上昇トレンド、雲より価格が下にあれば下降トレンド
- 雲が上昇雲か下降雲か
- 雲の厚さでトレンドの強さを見る
後は一目均衡表の雲もチェックします。
雲より価格が上にあれば上昇トレンド、雲より価格が下にあれば下降トレンドと判断できます。
また雲自体が上昇雲か下降雲か、また雲に厚みがあるほどトレンドが強いことの証になります。
ダウ理論の定義するトレンドもチェック
最後にダウ理論の定義するトレンドもチェックします。
テクニカル分析の基礎であり、極意とも言えるダウ理論ですが、ダウ理論ではトレンドを以下のように定義しています。
ダウ理論については別の記事でもまとめています。
テクニカル分析を勉強していると、ダウ理論をよく聞くことになり、有名なトレーダーの人でも参考にしているテクニカル分析の基礎知識ということで学んでいます。 ダウ理論について、メモしておきたいと思います。 ダウ理論とは ダウ理論[…]
ダウ理論で定義しているトレンドは、崩壊してもすぐにトレンド転換せずトレンド継続することもよくありますが、多くの投資家が参考にしている理論ですので参考としておくと環境認識の精度が高まります。
まとめると、トレンド把握のために具体的に見ているポイントは以下になります。
- SMAが上向きか
- 価格がSMAより上にあるか
- 価格が雲より上にあるか
- SMAのゴールデンクロス・デッドクロスが発生
環境認識をトレードに活かす方法
環境認識をトレードに活かすには、基本的にトレンドの方向にあったトレードをするだけです。
トレンドの方向感があっていれば、エントリーの詳細なポイントがずれたとしても利益が少なくなるか、目標利益に達するまでに時間がかかるだけですので、損失リスクはかなり限定されます。
環境認識と一口にいっても、トレンド相場かレンジ相場かの判断、通貨ペア・時間軸ごとのトレンドやその勢い、またその日の通貨のトレンドがありますので、それぞれの方向感がエントリー方向と一致しているかを確認します。
- トレンド相場かレンジ相場
- 通貨ペアの上位足のトレンドとあっているか
- その日のトレンド方向とあっているか
方向感は一致していることが多いですが、なるべくすべての環境認識とエントリー方向が一致しているほど環境認識やエントリーの精度が高まります。
特に最近はその日の通貨のトレンドや方向感と一致しているかどうかが重要だと思っていて、きちんとその日のトレンドを理解していればそれほど負けることはないと思っています。
1日のトレンドは東京時間にはあまり出ず、ロンドン時間に兆候が出てニューヨークで拡大するのが定番ですので、方向感が出るロンドン時間がある程度経過した18時過ぎくらいに判断をするのが確度が高いです。
ただし、東京時間でもトレンドの出やすい円や豪ドル関連の通貨ペアについては東京時間でもエントリーしても良いのかなと。
(ロンドン時間が始まって方向感が出やすいユーロ、ポンド絡みはロンドン時間前にポジションはなるべくもたない)
ポンドなど逆方向に行くと一気にいってしまう通貨もありますので、逆行には常に注意が必要ですが、正しい環境認識をして方向感のあったリスクの少ないトレードを心がけていきたいと思います。